ロボシリンダ RCPとRCS、RCA の違いについて
最近、RCP系アクチュエータの選定ミス事件がありました。
- パルスモータとサーボモータで明確に用途が違う
- パルスモータ RCPの場合、高速化による可搬質量の低下が著しい
- 価格はサーボモータ RCS・RCA が高い
- サイクルが入らないからって安易にスピードを上げるのはやめよう
- 最後に
パルスモータとサーボモータで明確に用途が違う
ロボシリンダ(IAI)は種類が多いため選定に迷います。
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ですが図の通り、
・可搬質量が大きい場合はパルスモータ
・移動速度が速い場合はサーボモータ
を選んでおけば選定ミスを減らせます。
灰色部分はどちらを選んでもかまいません。
機能と価格で総合的に判断します。
パルスモータ RCPの場合、高速化による可搬質量の低下が著しい
これを理解しておかないとロボシリンダ選定に失敗します。
カタログ(RCP6-SA4C)には最大可搬質量と最高速度が載っているだけだけです。たいていの人は最低速度の意味を深く考えません。
よくよくカタログを観察すると「選定上の注意」の(1)に可搬質量の詳細は「速度・加速度別可搬質量表」と書いてあるのでこのページを開くようにしましょう。
ちなみに、RCP5-SA4R のページには可搬質量と速度の詳細なグラフが載っています。
ですが、親切にカタログ上に記載してある機種は少ないのが現状です。
価格はサーボモータ RCS・RCA が高い
パルスモータRCPは安価ですが、高速化すると可搬質量が下がります。
将来的にサイクルタイプアップの予定があるなら多少高くてもサーボモータが無難です。
サイクルが入らないからって安易にスピードを上げるのはやめよう
弊社ではパルスモータの使い方を知らずにサイクルタイムアップと称してスピードを上げ、直に10回「IAIアンプ異常」で設備が停止してしまい、スペック上問題ないのになぜだと困っている人がいました。「選定上の注意」をちゃんと読みましょう。
最後に
IAIのロボシリンダは種類が多いし見た目も同じなので、機種を選定してもいまいち本当にこれでよかったのか悩みますが、こういった知識を持っていると機種選定に自信が持てると思います。
↓ IAI プログラミングについてのホームページを作りましたので是非見てください。